167453 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ね、君が行きたいところへ行こうよ

ね、君が行きたいところへ行こうよ

***コトリの物語***

そのコトリは冷たい氷の島にいました。

そこにいる氷のネコに恋をしたから。
氷のネコは周りが氷で出来てて、キラキラ光ってとてもとても素敵でした。

コトリは大空を飛び、暖かい南の島へ向かう最中でしたが、
ふとその氷のネコに目を奪われ、
そしてもうしばらくそこにいました。


「あなたをを見てると、とてもとても幸せな気持ちになるの。
 なんでかなぁ・・・」

コトリは飛ぶことも忘れて、氷のネコを見つめていました。
もうしばらく飛んでいませんでした。

目を離したすきに、氷のネコが溶けてしまうんじゃないかと心配だったから。



空を飛ぶ、他の鳥たちはそんなコトリに声をかけました。

「何してるの?
 キミは氷のコトリになるつもり?」

「一緒に飛ぼうよ!
 キミと一緒に飛んでみたいなぁ」

「そんなところにいたら、飛ぶことを忘れちゃうよ!
 おいでよ!」



でも、コトリは行くことが出来ずにいました。






















このお話はどんなエンディングになるか、みなさんにお任せします。





コトリはいつか氷のコトリとなり、そこで一生を終えるのか・・・

寒さに耐えられなくなり、氷のネコの傍で死んでしまうのか・・・

何度も何度もやって来る、他のコトリの優しい誘いに心をほだされ、氷のネコにさよならするのか・・・


それとも氷のネコの氷が溶けたら、その背中には翼がついていて、二人で南の島へ飛んでいくのか・・・






色々なエンディングが、どれもこれも可能です。

物語は自分で作っていけるもの。
そして、自分の人生は自分が主役の物語。


© Rakuten Group, Inc.